カヤックの名物受付嬢、兼社長秘書。体の柔らかさは社内一。美しい言葉遣い、立ち姿、所作のすべてに人柄が表れている。
これまでの人生を振り返ってください。
『ルパン三世』で、9割がた説明が付く人生。
①声:山田康雄氏→山田さんが吹替していたクリント・イーストウッド氏に傾倒する
②60~70年代の風俗→大学の日本史学専攻で好き勝手に欲望を満たす
③音楽:大野雄二氏→JAZZに興味をもつ・大野音楽に関連した数多の作品と出逢う→『大追跡』の柴田恭兵氏に惚れる→『あぶない刑事』まみれの人生
④音楽監督:鈴木清司氏→「この音はルパンと一緒だ!」→『あぶない刑事』まみれの人生
⑤作者:モンキー・パンチ氏→北海道のご出身。あ!松山千春氏も北海道!
好きなアニメは?
「劇場版第一作 ルパン三世」(1978)
「死の超越」という、テーマそのもののタブー。主人公の死という、シリーズものの禁忌。正体を明かさず自らを語らない存在である筈のルパンが、アイデンティティを盗まれるという倒錯。劇場作品一作めにして、『ルパン三世』という作品そのものを揺さぶるようなあれやこれや。
公開当時の題名は「ルパン三世」だったものの、後年「ルパンVS複製人間」という副題が付けられました。それゆえの壮絶ばネタバレが致命的なんですが、それでも複製人間の製造過程を描いたオープニングは印象深いし、敵役であるマモーの得体の知れなさ、現実なのか悪夢なのか判らない外連味ある描写の数々が、顎の下に冷たい指先を当てられたような不気味さで迫ってきます。不二子の妖艶な美しさも、シリーズ随一。
ちなみに、カヤック設立初期には、FIAT500(『カリオストロの城』などでルパンが愛用)を所有してたんだそうです。バンと言ってボンってあっという間に廃車にしたと聞いてます。幻の社用車。
カヤックの「つくる人を増やす」という 経営理念についてあなたの解釈を聞かせてください。
カヤックでは、制作者以外の職種(総務など)も「クリエイター」です。
制度にしろメール1通にしろ、クリエイティブな発想を求められるからです。
私個人の話でいうと、メール送信後に「相手の立場を想像しきれなかったな・・」と想ったり、逆に、相手の気持ちにうまく向き合えたときには「さすが面白法人ですね」と言っていただけることもあります。
「相手にどんな気持ちになってもらいたいか」を念頭に、どういったものを出していくかを考えることは、Webコンテンツの制作に限らないこと。
そういった意味では、誰だってクリエイターと言えるし、その意識を持つ人が増えることでお互いに優しくなれるんじゃないかなぁと思います。
毎日日課にしていることは?
YOGA
仕事上も日常生活でさえも、スピードや情報処理、そして頭を使うことに重点が置かれます。
ただ、その状態が続くと自分自身が磨耗してしまう。日常の立場・役割・スピードから離れて、充電する時間が必要です。
私は全米ヨガアライアンス200を取得し、ヨガを通じて「自分の感覚と向き合ってケアしていく場所」をつくる活動をしています。
「YOGA=体験で実証される科学」とも称されるそうで、要は「やれば分かる」。
「むくみが取れて靴が緩くなってビビりました」「血が駆け巡る感じ最高です!」という感想は嬉しいし、「チャレンジングなポーズをしてるときの顔や思考は、日常のトラブルに直面したときと同じ」といった話に興味をもってもらえると楽しいです。未経験や身体がカタイことは問題有りません。だいたい皆、そこからスタート!
自画自賛してください。
・バレリーナだった母親が、無名だったころのタモリさんにバレエを教えていたこと。
・夏目漱石が親戚。
何れも私の手柄ではない、コネです。私が誇れるのは舌が鼻につくことくらいです。もっと頑張ります。タモリさん大好きです。漱石作品で好きなのは『坊ちゃん』と『夢十夜』です。
カヤックのどんなところが面白いですか?
「何をするかより誰とするか」なので、新しい人が来るとそれだけ可能性が広がる会社であること。
私は永く在職していますが、様々な要素が目まぐるしく変化してます。その展開の速さは、大河ドラマの総集編くらいです。
ただ、根底にあるモノが一貫してるんで、どこまでいっても「面白法人カヤック」なんだと思います。その一貫したものがが何なのか、それが分かると、大波小波も「主体的に楽しむ」って感覚がつかめてきます。社員自身が自分なりに体得できる機会を、会社側は制度や文化としてつくっています。