オフィス街の駐車場、地域の公園、大自然の中にあるフェス会場まで、様々な土地とシーンに展開し、出来立てで美味しいご飯を人々に提供するキッチンカー、またの名をフードトラック。
株式会社フードトラックカンパニー(以下、FTC)さんは、そんな温かいキッチンカーを製作・販売し、キッチンカー事業主の夢の実現に向けたトータルコンサルティングを得意とする会社です。
本プロジェクトでは、キッチンカー事業主と社員のプロフェッショナリティ向上と、業界のリーディングカンパニーとしてのブランドイメージ創出を狙い、主力商品であるキッチンカー「キッチンボックス シリーズ」の車体をはじめとするFTCプロダクトへの掲載を想定した、ブランドロゴ(プロダクトロゴ)の制作を支援しました。
これまでとこれからを言語化し、掲げるビジュアルを形づくる
ブランドのロゴ、つまりブランドのビジュアルを形成していくためには、まずここまでその組織が培ってきたブランドアイデンティティと、これからどうありたいか、どういった世の中にしていきたいかという目指す将来像の2つの理解を深めることが大切です。
プロジェクトオーナーであり本プロジェクトの最終決裁者でもある太田社長と共に、FTCのこれまで、現在地、これからについて、繰り返し議論を重ねながら言語化し、目線を揃え、形にしたいロゴのモチーフを探っていきました。


デザインコンセプトは「成功と成長の旗印」。
事業者に成功のためのノウハウ・知見を共有し、進むべき方向への旗振りが得意なFTC、これからもそのコンシェルジュ的な役割を高めていって欲しい、業界のリーディングカンパニーとしてフードトラック文化の成長を牽引していって欲しいという思いも込め、ブランドロゴとしての形にまとめました。



フードトラック 掲載イメージ

その他 展開イメージ
プロトタイピングと検証を挟みながら “自分たちのもの” にしていく
もう一つプロセスで大切にしたのは、プロジェクトメンバー皆で、ユーザー視点を持ち続けることです。一番最初に掲載したいのはやっぱりキッチンカーの車体、そのキッチンカーはどこでつくられ、誰と共創し世に生み出されたのか、キッチンカー事業者や社員が気持ちよく語れる場所を探りながら、検討を進めました。
ロゴ案のプロトタイプを複数出力し、実際にキッチンカーにあてながら、ロゴマーク形状の最終選定、掲載サイズ・位置の検証を行いました。実際にロゴを扱っていくFTCのプロジェクトメンバーと一緒に検証することで、実際の利用シーンのイメージや理解が深まり、ロゴへの愛着も高めていただくことができました。


ロゴの掲載位置を検証している様子
プロジェクトチーム
- プロデュース : 片山直也
- プロジェクトマネジメント / ディレクション : 松本亮平
- アートディレクション / デザイン : 鈴木 菜々子
メンバーズボイス
「面白法人カヤック」の存在には注目していましたが、わたしたちのブランドに関わっていただく機会があるとは…正直思っていませんでした。「美味しくて楽しいキッチンカーを日本中に!」というわたしたちの思いを、もっと世の中に根づかせたい。その思いに、真正面から、かつ “面白く” 寄り添ってくれたカヤックチームの皆さんには、感謝しかありません。新しいロゴは、わたしたちがまだ見たことのなかった “未来のフードトラックカンパニー” の姿でした。これからも共に、モビリティがつくる未来を、ワンダーな世界を、もっとワクワクさせていきたいです。
Food Truck Company .Inc 代表取締役 社長 太田 昭
日々「ブランドとは何か」「どう伝えるか」を考え続けていますが、カヤックさんとの対話は、まさにその “深層” に迫るものでした。私たちが抱いていた理想像を、言葉でもビジュアルでも鮮やかに具現化してくださり、あのロゴはまさに私たちの「未来の名刺」だと思っています。ロゴができて終わり、ではなく、これから始まる長い旅の道しるべとして、今後も一緒にブランドを育てていけたら嬉しいです。
Food Truck Company .Inc 取締役 岡﨑 俊亮
経営という立場からも、ロゴ刷新には相応のリスクと投資があります。でも、完成した今は、それ以上の価値を手にしたと確信しています。すでにこのロゴが「次のフェーズに入った会社」を象徴してくれているように感じています。カヤックさんの “遊び心の中に本質がある” 姿勢が、我々のカルチャーにも確実に影響を与えてくれました。
Food Truck Company .Inc 取締役 小澤 真生
普段は現場でものづくりをしているメンバーからすると「ブランドロゴ」って正直ピンときてなかったかもしれません。ただ、出来上がったものを見ていると、僕らの工場のこと、現場の声、職人のこだわりまで丁寧に汲み取られていて「私たちの思いも入ってるな」って、誇らしく思いました。私たちが作っているのはフードトラックですが、届けたいのは「夢の実現」なんだと、再認識できるロゴでした。
Food Truck Company .Inc 工場長 髙橋 悟