カヤック、株ひらく、図書館総合研究所が、 八女市立図書館の新しい価値創造に向けて共創 | 面白法人カヤック

Corporate

2023.07.18

カヤック、株ひらく、図書館総合研究所が、 八女市立図書館の新しい価値創造に向けて共創

Corporate

八女市の地域資本を伝え、育む場所へ。「くらしを豊かにする」公立図書館像を描く

株式会社カヤック(本社:神奈川県鎌倉市、代表取締役CEO:柳澤大輔、以下:カヤック)は、福岡県八女市が市民に親しまれ、新たな価値を生む図書館づくりを目指し推進する「八女市立図書館本館整備基本計画策定業務」を受託したことをお知らせいたします。
なお、カヤックが市立図書館という重要な公共スペースの基本計画に関わるのは、今回が初の試みです。
本業務の参画にあたり、本に関わる新規的な”場づくり”プロジェクトの企画や運営の実績をもつ株式会社ひらく(本社:東京都千代田区、代表取締役:染谷 拓郎、以下:ひらく)と図書館専門のコンサル会社である株式会社図書館総合研究所(代表取締役社長:廣木 響平、以下:図書館総研)との特別チームを組成。図書館や本のある場の価値やあり方を更新する2社と、「地域資本主義」という資本主義のあり方を更新する当社が共創し、豊かな自然資源と多様な文化を持つ八女市の地域資本を伝え、育む場所となる、「くらしを豊かにする」公立図書館像を描いてまいります。

■ 八女の魅力や愛着を生み出す地域資本が、循環する図書館に

八女市は、基本政策の一つにある『ふるさとを愛する人づくり』の中で、市民に親しまれる図書館づくりを目指してきました。しかしながら、現在の八女市立図書館は、昭和60年の供用開始から37年が経過し、蔵書収容力の限界やバリアフリーの対応など、学びの場を市民に提供する施設として多くの課題があります。また現代の公共図書館は、「人と本(資料)の出会い」という本質的機能だけではなく、「人と人」、「人と地域」をつなぎ、多くの市民が集い、学び、交流する公共空間として役割が求められています。

そこで、本業務では、多様化する国内外の図書館事例を研究・分析し、八女市にとってふさわしい図書館は何かを八女市の地域の皆様と3社で協調しながら、基本計画の策定に取り組んでまいります。また、公共図書館が、地域ならではの豊かさを実現する「地域資本主義」の循環基盤となり、八女市の文化や自然、伝統工業、コミュニティといった地域資本と触れ合える機会を提供することで、八女の魅力を再発見し、愛着が生まれ、さらに育んでいくという循環を促す場を目指します。

「八女市立図書館本館整備基本計画策定業務」に係る公募型プロポーザルの概要

「八女市立図書館本館整備基本計画策定業務委託公募型プロポーザル実施要領」をご確認ください
https://www.city.yame.fukuoka.jp/material/files/group/35/jissiyouryou.pdf

■ ひらく、図書館総研との共創で、公立図書館の新たな価値を創造

ひらくは、日本出版販売株式会社の100%子会社として2022年4月に設立。「入場料のある本屋」である文喫(2023/6現在 六本木、福岡天神の2店舗を運営)や、本に囲まれて暮らすように滞在するブックオーベルジュ「箱根本箱」を手がけ、また市民の好奇心や学びの機会を促進する「モチベーションインフラ」という言葉を旗印に公共空間を企画、運営しています。
一方、図書館総研は、2005年12月に設立された、図書館をさまざまな面からサポートする図書館専門のコンサルティング会社です。全国で図書館関連計画立案から設計支援まで、図書館づくりのあらゆる面をサポートするスペシャリストとして活動しています。
両社は2021年より共創を開始し、図書館や本のある場の価値を再考しながら、さまざまなプロジェクトを実施してきました。近年は、東京都文京区に、図書館の研究・発信を行う施設「超図書館総合研究所」を共創事業として立ち上げています。
カヤックは、図書館や本をはじめとする文化コンテンツのプロフェッショナルであり、図書館づくりを通じて人々の生活を豊かにしていく2社の考えに共感し、本業務に参画するにあたり共創することとしました。八女市の未来に新しい価値を育む「くらしを豊かにする」図書館を構想するための最適なチーム組成だと考えます。私たちは、奇をてらった「目新しい公立図書館」ではなく、八女市という地域だからこそ成立する「くらしを豊かにする」公立図書館像を真摯に模索したいと考えています。

株式会社ひらく 会社概要

代表者名 染谷 拓郎
設立年月日 2022年4月20日
資本金 1,000万円
所在地 東京都千代田区神田駿河台4丁目3番地
主な事業内容 プロデュース事業、文喫事業、公共プレイス企画事業

株式会社図書館総合研究所 会社概要

代表者名 廣木 響平
設立年月日 2005年12月20日
資本金 1,000万円
所在地 東京都文京区大塚三丁目1番1号
主な事業内容 図書館に関する分野のコンサルティング

■ 八女市とカヤックのこれまでの取り組み

・2017年11月 八女里山賃貸株式会社の設立
カヤックおよび国内の様々な林産地で林業再生を行う㈱トビムシなど7団体が出資し、八女市の移住者向け賃貸住宅を運営する八女里山賃貸株式会社を設立。単なる移住向けの住宅事業ではなく、良質な八女の木材を使用し、八女の職人によって建設。地域活性に寄与すること、移住者と地域がつながる暮らしの実現を目指した取り組みです。

・2019年2月 子会社・株式会社八女流の設立
カヤックの子会社・株式会社八女流は、株式会社トビムシ、福岡県八女森林組合も株主として参画する八女市で製材業を営む地域商社。「地域資本主義」の考えに基づき、地産材である八女杉の販売価値を向上、とくに福岡商圏での活用を推進。八女ならではの持続可能な循環型林業を実現しようとしています。

・2020年10月 「つながるバス停」の企画・運営計画
「つながるバス停」は、コミュニティライブラリーを併設した西鉄バス福島停留所の待合スペースです。
八女市が抱える人口減少や山間部の過疎問題解決のために、 地域コミュニティの持続的な賑わいや地域や地域の人と多様に関わる「関係人口」を増やす取り組みが必要と考え、カヤックが企画・運営計画の策定をおこないました。

・2020年10月 コミュニティ通貨「まちのコイン(ロマン)」の八女市導入
「まちのコイン」使えば使うほど人と人が仲良くなり、地域内外の人のつながりや、まちへの新しいひとの流れをつくり、良好な地域コミュニティの形成とにぎわいを創生することを目指しています。現在全国20箇所以上で運用を進めていますが、市町村単独での事業としては、八女市が2020年に日本全国で初導入となりました。

福岡県八女市 概要

福岡県の南部に位置し、南は熊本県、東は大分県に接しています。平成に2度の合併を経て今の八女市となりました。一級河川矢部川が東西を流れ、豊かな森林に囲まれ、丘陵地帯には茶畑が広がる自然環境が豊かな地域。その自然が生み出す全国ブランドの「八女茶」をはじめ、「電照菊」「ブドウ」「イチゴ」など様々な農産物も魅力です。また、「岩戸山古墳」に代表される古墳群をはじめ、「八女津媛神社」「大円寺」「五條家御旗祭」など先人たちの営みが息づく、数多くの歴史遺産や伝統的な祭りもあります。これら幾多の恵みをもたらしてきた清流と大地から生み出される伝統工芸。「八女福島仏壇」「八女提灯」「八女手すき和紙」など今も伝統工芸の技が息づき、職人の手によって受け継がれています。

© KAYAC Inc. All Rights Reserved.