クリエイターエコノミーとメタバース | 面白法人カヤック

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2023.04.21

#カヤックとメタバース No.6
クリエイターエコノミーとメタバース

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本格的にメタバース関連ビジネスを加速させるべく、2022年2月にメタバース関連事業専門部隊を設立。今年3月に発表したKDDIのメタバース「αU metaverse」の総合プロデューサーに天野が就任し、コンセプト企画からサービス企画、設計までを一気通貫で推進、カヤックアキバスタジオで開発も担当しています。
今回は、メタバース総研代表取締役社長の今泉響介氏と天野の対談をお届けます。
カヤックがメタバース領域に本格参入する狙いから、メタバースの発展に向けた課題と展望までをぜひご覧ください。
(本記事は、メタバース総研の記事を一部抜粋し、転用したものになります)

メタバースは”インターネットの次”に来るもの

ーカヤックがメタバースに参入する背景や狙いを教えてください。

天野
我々はメタバースを、「インターネットの次に来るもの」として捉えています。カヤックはインターネット企業であるため、その延長としてメタバースに取り組むという流れです。加えて、カヤックはコンテンツ企業でもあるので、面白い(使いたくなる動機)コンテンツがメタバースにないと流行らないと考えています。
また、カヤックは多種多様な人材による様々な思考や企画力を有しています。その武器がデバイス・プラットフォーム・コンテンツなど、複雑さや不確実性のあるメタバース領域のカオスさへの対応力という形で活かされると考えています。

クリエイターエコノミーはメタバースの発展を加速させる

ークリエイターエコノミーとメタバースの関係性とは?

天野
クリエイターエコノミーはインターネットと同様、メタバースの発展においても非常に重要な役割を果たすと考えています。
先ほど例として挙げた初音ミクという存在あるいは文化も、元々はニコニコ動画でクリエイター同士が相互に作用し合うことでできあがった、いわゆるUGC(User Generated Contents)で作られたキャラクターだと考えています。
インターネットの次にメタバースがあるという前提に立つと、インターネットの普及により個人の活動が価値を生み出す機会が生まれたのと同様の流れがメタバースでも起こるというのは必然と言えます。
さらに、近年台頭するNFTや暗号資産のウォレットなどを上手く活用すれば、クリエイターとユーザーが価値交換を行うことが可能になっていきます。企業の位置付けが代わり、個はより活発になるのだと思います。

クリエイターエコノミーにおける企業の果たすべき役割

ー企業はクリエイターエコノミーとどう向き合えば良いのでしょうか?

天野
現状、クリエイターと個人が円滑に経済活動を行えるようにするためのインフラはまだまだ発展途上と言えます。このクリエイターが活躍しやすいインフラの開発・整備は企業が取り組むべき領域です。
例えばNFTに関しても、あらゆるコンテンツを勝手にNFT化する人が出てきた際に、NFTの発行元は個人より企業の方が信頼に値し、価値を持ちやすいと考えられます。あらゆるデータを安全に管理し、また利用できるようにする事でクリエイターはメタバースを活用し、そしてコンテンツ発信していけるのではないでしょうか。

ーコンテンツ大国の日本として取り組むべきことは?

天野
Generated AIが話題ですが、それらによって生成された画像や動画には学習元があるが、クリエイターの意図しない形で学習し量産される事は一つの問題だと思います。。もちろんより自由に多様なコンテンツが生まれることは大事ですが、一方で日本の誇るコンテンツ/IPの権利をどう担保するかも大事な観点です。
企業や国が、日本の宝であるコンテンツ/IPをいかに守る仕組みやシステムをどのように構築していけるかが非常に重要となります。また、消費者ユーザーの価値は、体験の記憶やストーリーなどがより重要となる可能性があり、すでに歴史のあるコンテンツはどのように立ち回るかが重要な局面になっているようにも思います。

ユーザーが定着するメタバースの実現へ

ーカヤックのメタバース領域での今後の展望を教えてください。

天野
カヤックとしては、今後3年間で新しい技術領域への挑戦とユーザーが定着するメタバースの実現に取り組みます。
具体的には、KDDIと共に進める「αU metaverse」にて、ユーザーがイベントのタイミング以外でも、普段から利用するようなメタバースの実現に向け、段階的に魅力的な体験を提供していこうと考えています。その為に必要な新しい技術は可能な限り取り入れたいです。
また、メタバースといってもAR・VR・デジタルツインなどの領域があり、それぞれが大きな可能性を秘めており、かつどの領域でデバイスの進化など大きな技術革新が起こるか分からない状況です。
そのため、カヤックとしては、なるべくメタバースの関連領域に広く貼り続けるというスタンスを変えず、デバイスの進化に沿った形で、要素技術を含めたメタバース領域でビジネスを展開していこうと思っています。

若者に何を届けられるかによって5~10年後の社会が変わる

ー今後メタバースは社会にどのような影響をもたらすとお考えでしょうか?

天野
僕が10代20代の時にインターネットを通して触れていた面白くて新しいものが、今の仕事に影響を与えています。eスポーツ選手や動画配信者など当時は考えられなかった仕事がここ10〜20年で生まれ、世の中は一気に変わりました。
今度は僕たちが、子供たちへ純粋に面白がり憧れるようなことをどのように創っていけるかが重要だと考えています。すなわち僕たちがとりくんでいる仕事が若い世代の人に何を届けられるかによって、5~10年後の社会が変わってくるのだと思います。

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