新領域で初の上場企業!夢へと加速する、GLOE株式会社の「カヤック有効活用法」 | 面白法人カヤック

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2025.02.06

#面白法人グループインタビュー No.1
新領域で初の上場企業!夢へと加速する、GLOE株式会社の「カヤック有効活用法」

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描く未来への最速の道を求めてカヤックと二人三脚し、eスポーツ企業として国内初の東証グロース市場へ上場したGLOE(グロー)株式会社。代表取締役の谷田さんとカヤックCFOの吉田に、M&Aからの7年間でどのような関係性を築き、成長してきたのかをインタビューしました。

GLOE株式会社・代表取締役/谷田優也氏(右)、面白法人カヤック・管理本部財務/吉田恒徳(左)

GLOE株式会社

GLOEは、ゲームを通じてライフスタイルをアップデートする体験を提供する、ゲーミングライフスタイルカンパニーです。PC、モバイル、コンソールすべてのプラットフォームでのイベント企画・運営、プロゲーマー・実況者・配信者などのマネジメントやキャスティング、施設運営・教育現場・地方創生などでのゲーム・eスポーツを活用した新規事業の創出など、ゲーム・eスポーツに関連するあらゆるサポートを中心に幅広く活動しています。

100回同じシチュエーションになっても100回カヤックと組んでいた思う

ーカヤックとのM&Aの経緯について教えてください。

谷田
カヤックの吉田さんと初めて会ったのは、事業を始めて2年目くらいでした。当時は「ウェルプレイド株式会社」という名前で、メンバーもまだ4、5人だったと思います。

吉田
最初にカヤックから声をかけさせてもらいました。僕たちは「誰とやるか」を重視しているのですが、谷田さんをはじめとしたメンバーがすごく魅力的な上に事業も尖っていて、「絶対に仲間になってほしい!」という強い思いがあったんです。

▲ウェルプレイドの代表二人の出会いと夢について、エピソード漫画として公開中

ー当時、谷田さんはどのような心境でしたか。

谷田
僕はずっと「やりたいことをどうしたら最速で達成できるか」を考えていましたが、掲げた目標に対して、思ったよりもペースが遅いと感じて焦っていました。
解決策として出資を受けたとしても、「お金を用意したのであとはよろしく」だと、前例のない事業領域なのでやはり難易度が高い。だから、VCではなくて、僕らのことを真剣に考えて伴走してくれるような事業会社に出資してもらいたいと思っていたんです。そんな時にカヤックと出会いました。なんかね、毎日のように連絡がきましたよ(笑)。

吉田
「三顧の礼」というか、半年くらい谷田さんのところへ通いましたよね。

谷田
意気投合して第三者割当増資の話まで進んだのですが、迷いが出てしまい、契約当日に「何か違う気がする。やっぱり今日は帰ってもらえませんか」とお願いしたんです。でも、「やだやだ」って......(笑)。「破談になるかはおいておいて、引き続き会話していきたい。どれほどの愛をもってウェルプレイドのことを考えているのか証明する方法を探します」と言われて。後日、カヤックCFOの吉田さん、執行役員、ゲームコミュニティサービス(旧Lobi)責任者それぞれから「なぜ一緒にやりたいのか」を熱くプレゼンされました。

吉田
ふられても、好きだと言い続けました。

谷田
その姿を見て、「他にも事業会社はあるけれど、こんなに自分たちのことを考えてくれる人たちとやった方がうまくいくだろう。たとえ失敗しても、これ以上うまくやれたとは思わない」と確信できたんです。カヤックと何ができるとか、どんな利益があるかという観点でなく、「人」が決め手になりました。100回同じシチュエーションになっても、100回一緒になっていたと思います。
特に面白かったのは、経営陣同士での話し合いではなく、いち従業員がM&Aに関して愛を語りにくるところ。「どれだけ自分ごとなんだよ!」と思いました。

国内初!eスポーツ企業として東証グロース市場へ上場達成

ー2017年に面白法人グループに参画後、どのような成長を遂げてきたのでしょうか。

吉田
ビジョンに近づくスピード感を後押しする手段を、ずっと考えてきました。そのひとつとして、競合他社のRIZeST(ライゼスト)と合併したんですよね。

谷田
僕たちには「ゲームやeスポーツの領域の価値を信じている人たちの思いを最高のものにしていきたい」という夢があります。RIZeSTとは描く未来が一致していたので、それなら一緒に最速で進んでいこう、と話がまとまりました。そして、2022年に「ウェルプレイド・ライゼスト株式会社」として上場しました。

吉田
そもそも、IPOする前提で面白法人グループ入りしているんですよね。

谷田
はい。上場したかったのは、eスポーツやゲームに対する価値を一新し、向上させるためなんです。
eスポーツの価値が高いかどうか、証明できる方法が世の中にはまだ少ない。でも、上場はビジネスシーンや株式市場シーンにおいて難易度が高いことが分かっています。だから、eスポーツ関連会社が上場できたということは、eスポーツの市場価値が高いことを分かりやすく証明できたと言えます。簡単にはいきませんでしたが(笑)。

吉田
二人三脚でここまで来ました。初めは4人体制だったことを考えたら、感慨深いです。

谷田
「何も持たざる者」でしたね。広報も人事も経理もいなかったし、採用の対応も財務も僕がやっていました。後で吉田さんに怒られるくらい適当な財務でしたが(笑)。
だから、ガバナンスとバックオフィス周りに対するカヤックのサポートはかなり大きかったです。吉田さんという、すでにIPOを経験した上場企業のCFOが取締役になってくれて、面白い採用をしまくっている人事担当者がうちの採用を一緒に考えてくれるんですから。
特に印象に残っているのは、一緒に働いてくれる人に僕が何を求めているか、きちんと言語化してくれたこと。おかげで採用のコンセプトを決めることができました。

吉田
さとけんのことですよね、どんなことを言ったのですか。

谷田
「強烈な原体験を持っている人、かつ知的好奇心が高い人。こういう人に出会った時に、谷田さんは『めちゃくちゃいいな!』と言っています」って。自分では言語化できていなかったけれど、人を感動させる仕事だから強く感動したことがある人がいいし、eスポーツは答えの出にくい仕事だから、難しいことも面白がって自分で答えを探しにいける人がいいんですよね。
現在は社員も70名を超え、会社名も「GLOE株式会社」に変わりましたが、この採用基準はずっと大切にしています。

面白法人グループという「福利厚生」を有効活用せよ!

ーM&Aから7年経ちましたが、成長のために意識してきたことがあれば教えてください。

谷田
ベンチャーな状況でリソースがさけないのであれば、どんどん力を借りることです。払えるものは払うけど、払えないものは払えないみたいなことも含めて正直に話し、僕の声かけの中でやらせてもらったり、色々な人に付き合ってもらったりしました。
面白プロデュース事業部のメンバーに壁打ちしてもらい、人を紹介してもらったこともあります。それで、開催したゲームリーグにサントリーさんが協賛についてくれましたし、イオンエンターテインメントさんを紹介してもらって、ゲームリーグの中継を全国の映画館でさせてもらいました。こういうことは、僕たちが持っていた与信では到底できません。カヤックの持つ信用貯金があってこそでした。

谷田
カヤックの社員って、誰にでも相談しやすいんですよね。クリエイターそれぞれが裁量を持っているのもあって、いいなと思ったら快く手伝ってくれるし、それを許容するカルチャーがあります。だから、僕が面白いやつだと覚えてもらえるように、グループ内で積極的にコミュニケーションをとっていました。

吉田
谷田さんはね、人たらしなんです(笑)。

谷田
遠慮していたら逆にもったいないと思って......。自ら大きく成長を続けている会社が、僕らの成長も本気で考えてくれているんですから、必要なことはお願いした方がいい。
これはいわば、面白法人グループの福利厚生です。10年以上上場企業を経営しているボードメンバーも、日本で唯一社名に「面白」とつけている尖ったクリエイティブ集団も、僕には産業医のような存在です。経営課題や組織課題の相談だけでなく、サービスを届けることや便利なものをつくることまで関与してくれるんです。

ーその他に、面白法人グループに入って良かったことはありますか。

谷田
悩んでいることに対して、サードオピニオンくらいまでもらえること。抽象度も難易度も高い経営の悩みがあると、カヤック社長の柳澤さんに気軽に相談しています。それを吉田さんに話すと全く違う答えが返ってくるし、他にも違ったレイヤーからの目線でカウンセリングしてもらえるので超便利です。
あと、「あの変な会社の仲間」というブランドを手に入れました(笑)。

吉田
谷田さんは垣根をつくらず、カヤックのことを自分の会社とか家族みたいに見てくれていますよね。僕としても、いわゆる「子会社」扱いは一切したくありません。「仲間」という意識が強くあるから、カヤックのいち事業部と位置付けが変わらないと思っています。グループ会社を含めてフラットな形を自分の中で描きながら動いているし、仲間の成長は自分たちの成長につながっているんです。

谷田
M&Aは、お互いの心理的な距離が開いてしまうことも多い。でも、そうじゃないと感じられることが面白法人グループに入るいいところです。

吉田
本気で幸せを願っているので、持ち株比率に対しても、変なこだわりも拘束もありません。だから、ビジョンに最速で進むために最適であれば、谷田さんたちが最終的に面白法人グループから巣立つこともあると思っています。

谷田
万一その時がきたら遠慮なく「行ってきます」と言える、そういう関係性ができています。自分たちだけだったらここまでスピードアップできませんでした。カヤックから巣立つほど成長できたら、いちばんの恩返しになるかもしれませんね。

(取材・文 二木薫)

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