「気づき」はどこから来るか。誰から来るか。 | 面白法人カヤック

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2017.11.29

#面白法人カヤック社長日記 No.33
「気づき」はどこから来るか。誰から来るか。

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このブログでも何度か書いておりますが、僕はリフレクション(振り返り)オタクです。

たとえばスタッフと一緒にプロジェクトを終えた後、どんな気づきがあったか、しつこくリフレクションタイムを設けますし、楽しい飲み会の場ですら、最後に締める時には、この飲み会でどんな気づきがあったか、どう感じたのかなど、一人一言ずつ言ってもらおうとして、嫌がられるくらいです。

また、昨年多くの方にシェアしていただいた記事「「私が独自に発見した、一番ラクな天職の見つけ方。」」の中でも、リフレクションの「気づき」が重要なキーワードであることを書きました。

そこで今回は、リフレクションオタクの僕が、多くの振り返りを繰り返す中で得た気づき、とりわけ「リーダーという立場の人間がリフレクションをどのように活かすか?」ということについて、2つほどご紹介してみたいと思います。

相手の興味や課題感を掴む

人は自分のフィルターを通してしか人の話を聞かないという性質があります。この性質は、リフレクションをすることによって、よく理解できます。

たとえば誰かの講演会に出たとします。そして参加したメンバーで、どんな気づきがあったかをシェアします。そうすると、人によって驚くほど響くポイントが違うということがよくあります。つまり、人は同じ話を聞いても、自分に興味のあるところに無意識に焦点を合わせているということだと思います。

この性質を使って、共通の話を聞いた後や、自分の話をみんなに聞いてもらった後、相手にリフレクションをしてもらうのです。そうすると、その人がどのようなことに興味があり、どのような課題認識を持っているのかが、よくわかります。

もしかしたら一対一でその人と話す以上に、同じ話を聞いて、その人がどういう感想を持つかを聞いた方が、相手の本質をより深く理解できるのではないかとすら思います。

ただ、これには前提条件があって、素直に気づきを話してもらう場をつくる必要があります。本音が出ないようなリフレクションでは、あまり理解も進みません。さらに、リフレクションにあまり慣れてない人は、難しいと感じることもあります。気づきをシェアしようとしても、「楽しかった」という感想しか返ってこないというような時です。

でも、そこでもう一歩進んで、「どこが楽しかった?」などと掘り下げていくと、その人なりに心に引っかかったところが必ずあるはずで、それをひもといていくことが大切です。それを丁寧にやれば、相手への理解が深まります。相手の興味や方向感を掴む。つまりマネジメントにおいて、このリフレクションは結構効果的だなと思うのが、僕の一つ目の気づきです。

自分に気づきを与えてくれる人をメンターにする

ある程度気づきの達人になってくると、最終的には誰と会っても、相手から自分にとって必要な気づきを得られる。そういう傾向はあるように思います。人が生きていく上で、意味のないことはない。そんな風に考えると、そういう人生になってきますから、たまたま新幹線の中で隣に乗り合わせた知らない人との会話から、自分が抱えている課題を良い方向に向かわせるきっかけをいただく。そんな話も意外とよく聞きます。

ただ一方で、自分にとって深い気づきを与えてくれる人、相性の良い人というのは少なからずあるのではないかと思います。

それは、必ずしも同じ業種や職種、同じ趣味を持つ人ではないかもしれません。その人が何気なくいった一言が、今の自分の課題解決に非常に役に立ったとか、生きる指針のヒントになったとか。過去を振り返ってみると、そういう人がいるのではないでしょうか。不思議なことにそれは、言った本人がまったく覚えてないような、何気ない一言だったりすることもあります。

そんな人と出会えた時は、迷わずメンターになってもらうのが良いと思います。そして、それこそが師弟という関係ではないかと思っています。

前述したように、どんな人と会っても、気づきをもらって成長していく。これも重要ですが、一方で、自分や相手の成長を見守って、常に一緒に歩んでくれる師匠や弟子がいる。この喜びに勝る人生の楽しみはそうそうないものです。自分の上司が最高の師匠になるとは限りませんから、そういう人を社外に探したってよい。運良くそういう人に出会ったなら、積極的についていったらよいと思います。

師弟という話で思い出すのは、ホームラン王の王貞治さんが、「師匠とは自分ではたどりつかない世界に連れていってくれる人のことである」と言ったという話です。王貞治さんの師匠といえば荒川博コーチ。弟子である王さんと一緒に猛特訓をしたという逸話を持つ人です。師弟関係という言葉からは、昔は、師匠と弟子が365日一緒にがっつり鍛錬するようなイメージがありました。しかし今の時代は、もう少しゆるやかに、師匠や弟子が何人いてもいいと思いますし、シェアリングエコノミ―の時代ですから、時に師匠をシェアし合ってもよいのではないかと思います。

ただ、自分にとっての師匠とは、あくまでも自分に気づきを与えてくれるという人だと思います。その人との対話を通して、リフレクションして、良い気づきをきちんと得られる。そんな師匠を持つこと。それがリーダーになる人間にとっては大事で、自分にとっての師匠を持ち、自分が弟子になるという経験をした人にしか、結局のところ、師匠になって弟子を持つことはできない。だからこそ、どれだけすごいリーダーになっても、師匠を持ち続け、リフレクションを続けることが大事なんだろうと思います。

今回は以上です。これからもリフレクションをして気づいたことがあれば、この日記でシェアしていきたいと思います。

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